トレンド

働き方改革って何?今後の影響は?【簡単解説】

りと
りと

『りと』です。

技術者として、大手自動車関係会社勤務しながら、

副業で、ブログ運営しております。

・最近よく聞くけど、働き方改革って何?
・なんのために、働き方改革やってるの?
簡単に教えて欲しい。
・何か自分たちに影響するの?

りと
りと

そうですね。最近よく耳にしますね。
働き方改革について、解説します。

 

私も、大手自動車関係会社に勤めていますので、この辺りは、影響が出てきています。

この記事では、「働き方改革」とはなんなのか?なんのためにやっているのか、その背景も含めて解説します。働き方改革の概要を多くの人に理解できるように、できるだけ単純に簡単に解説したいと思います。

また、今後どのように世の中が変化していき、どのように順応すべきかについても紹介します。

 

働き方改革って何?

働き方改革を一言でいえば、

 

「1億総活躍社会の実現に向けた改革」

 

です。

 

1億総活躍社会とは、
「50年後も人口1億人を維持し、職場・家庭・地域で誰しもが活躍できる社会」
です。

 

総理官邸のWebサイトにもこのようなことが書かれていますが、

簡単に言ってしまえば、

「50年後も人口を維持して、働きやすい環境を作って、働く人を確保したい」という国の方針です。

 

働き方改革の背景にあるもの

働き方改革の背景にあるものは、深刻な労働不足です。

 

これまでに考えられていた以上に深刻な状況が予測されています。

ちょっと驚きますので、次のグラフを見てください。

 

人口の減少 80年後、日本の人口4500万人!?

●日本の将来推計人口

内閣府が発表している将来の人口推計グラフをみてみましょう。

内閣府「人口・経済・地域社会の将来像」より引用

ちょっとやばくないですか?

約80年後には、日本の人口が4500万人になるという予測です。

これは、確かにしっかりと認識しておいた方がいいですね。

 

●労働人口の減少

日本の将来推計人口より引用

それでは、重要な労働者の人口はどうでしょうか?

 

こちらは生産年齢人口の推計になります。

生産年齢人口が少なくなって、老年人口が増えているのがわかります。

 

実に、40年後には、ピーク時(25年前)の半分の生産年齢人口になります。

 

実際に私の会社でも、人が減っていく感覚があります。

団塊世代がどんどん抜けていく。仕事量は変わらないのに、人が減っていく。

どうやって、仕事を回せばいいの?状態です。

 

相当な業務効率や抜本的な業務改革をしないと現状維持すら難しい時代に入っていきます。

我々の時代は厳しいですね。

 

このようなところが働き方改革の背景にあります。

働き方改革の概要

働き方改革の概要は、下の図がわかりやすいです。

インテージより引用

 

働き方改革で変わること

(1)非正規雇用の待遇差改善
(2)長時間労働の是正
(3)柔軟な働き方ができる環境づくり
(4)ダイバーシティの推進
(5)賃金引き上げと労働生産性向上
(6)再就職支援と人材育成
(7)ハラスメント防止対策ンティブがない」

上の図のように、国は、「労働力不足を解消するための3つの柱」を見据えて、そのための「働き方改革 3つの柱」を実行してます。これが、働き方改革です。

 

この記事では、概要説明に留めて、これらの細かな解説は避けますが、
冒頭にいったように、国が、
「働きやすい環境を作って、働く人を確保したい」のでいろいろな仕組みづくりを始めたということです。

 

実際に、私の会社でも長時間労働の改善の波はきています。
元々36協定があったのですが、残業の管理がより厳しくなっています。
また他にも、65歳以上の雇用制度見直し、テレワークや育児休暇取得、なども変わってきています。

 

各企業で、今後はさらなる変化があると思われます。

働き方改革で、根本的な解決に繋がるのか?

働き方改革で、根本的な解決に繋がるか?
残念ながら、根本的な解決にはなりません。

 

なぜなら、日本の生産性を劇的に改善しないと解決にはならないからです。

 

日本の労働生産性

労働生産性の国際比較2018より引用

 

日本の生産性は、世界20番目です

 

この図をみてもらえればわかるように、世界的に見ると日本の労働生産性は低いです。
ここ何年も労働生産性は低いままです。

 

労働生産性の低い日本の経済成長

では、なぜ日本は世界と戦えたのか?

 

それは、労働生産性が低い分、長時間働くことで、経済成長していたのです。

日本は世界的にみても長時間労働なのです。

 

実際に、日本の長時間労働は2013年に国連から勧告されています。
国際機関が日本の過労死問題に踏み込んで改善を促すのは極めて異例ですが、

 

「多くの労働者が長時間労働に従事していることと、過労死や精神的なハラスメント(嫌がらせ)による自殺が職場で発生し続けていることを懸念する」と表明。

 

「必要な場合は、職場におけるあらゆるハラスメントの禁止・防止を目的とした立法、規制を講じるよう勧告する」としている。

 

ただ、労働生産性の低い日本にとって長時間労働は必要だったのです。
悪く言ってしまうと、多くの日本企業は、社員に長時間労働を課すことで収益を上げていたということです。

 

なので、労働生産性の向上なくして、長時間労働を是正すれば、日本は世界と戦えません。

今後どうなっていくのか?

労働生産性の低い日本の企業が長時間労働の是正をすると、収益が悪化していくと思います。

 

そうなる経営者はどうするか?
従業員の雇用が守れずに、リストラするのです。

実際に大企業のリストラが始まっています。

 

2019年にリストラを発表した大手企業一覧

みずほ 19,000人
日産 12,500人
MUFG 10,000人
シャープ 7,000人
東芝 7,000人
三井住友 5,000人
損保J 4,000人
セブンアンドアイ 4,000人
NEC 3,000人
パイオニア 3,000人
富士通 2,850人
ソニー 2,000人
そごう・西武 1,300人
ルネサス 1,000人
その他、朝日新聞社など
※人数が多い順に掲載

 

これをみて驚かれたのではないでしょうか?

 

受験戦争に勝ち抜いて、有名大学に入らないと、就職できないような企業ばかりです。
「45歳以上の会社員に対し、早期退職・希望退職者募集が増えている」という内容です。

 

これが現実です。

 

このように終身雇用の崩壊が始まっています。終身雇用を保証されていると思って入社した方は多くいると思いますが、もう会社は守ってくれません。働き方改革は、こういったところに影響が出てきています。

 

ただ、終身雇用、年功序列みたいな古いシステムが崩壊すると、マイナスに捉えられますが、私はプラスと考えています。

 

なぜなら、結果として日本の労働生産性は向上するからです。

 

でも、個人にとっては厳しい時代に入っていくことは間違いありません。

終身雇用崩壊時代に生き残る対策をまとめています。
合わせて、読んでみてください。

 

終身雇用の崩壊【対策はたった1つ】日本の終身雇用は崩壊するのか?結論は、崩壊は始まっています。この記事では、リストラを実施した大企業一覧や終身雇用について成り立ちから分かりやすく説明しています。この時代に生き残るためのたった1つの対策も紹介しています。...

 

まとめ

まとめ

■働き方改革って何?
□働き方改革の背景にあるもの
□働き方改革の概要
■働き方改革で、根本的な解決に繋がるのか?
□日本の労働生産性
□労働生産性の低い日本の経済成長
□今後どうなっていくのか?

 

今回は、働き方改革についてまとめました。
デジタル革新による100年に一度の変革期と言われています。
日本人個人にとっては、非常に厳しい時代に入ります。
この現状を踏まえて、今後どのように生きてくのか考えていく必要があると思います。

 

終身雇用の崩壊【対策はたった1つ】日本の終身雇用は崩壊するのか?結論は、崩壊は始まっています。この記事では、リストラを実施した大企業一覧や終身雇用について成り立ちから分かりやすく説明しています。この時代に生き残るためのたった1つの対策も紹介しています。...